スラップの親指の向き 二つの流派

指で弦を叩いたり引っ張って演奏するスラップ奏法。叩く手の使い方が、親指が上向きか下向きかの2パターンありますので解説します。

親指上向きパターン

ジャンルを問わず選ばれるスタイルです。サムピングで弦に親指が当たる時、親指の向きが弦に並行になるようなイメージで、写真のような構えになります。うまくヒッティングするためにベースの位置を高めに構えないと弾きづらいです。

サムピングの後にすぐ親指を離すか、そのまま振り抜いて次の弦に親指を当てて止めるかを選べます。前者は親指での連打に使えます。後者は振り抜いた親指を元の位置に戻す動作でも弦を弾いて音を出すことができ、これをサムアップと言います。

人差し指や中指で弦を引っ張るプルは次のような動きになります。サムピングで弦にヒットした時に人差し指か中指を弦の下に潜り込ませ、手首を返す動きと同時に弦を引っ張って音を出します。

親指下向きパターン

ロックベーシストに多いスタイルです。親指は地面の方を向けて、サムピングの際に親指は弦と直交するイメージで、写真のような形になります。

サムピング後の動作は親指をすぐ離す動き一択になります。そのためこのスタイルの場合サムアップは使えません。その代わり連打の動作がやりやすいです。プルの動きは親指上向きスタイルと同じで、サムピング時に潜り込ませた人差し指や中指を弦から離す動きで引っ張ります。

どちらで練習すればよいか?

最初はどちらも試してみたり、色々なベーシストの映像を見てみたりして、自分にしっくりくる方を選べばよいでしょう。それぞれのスタイルのメリット・デメリットをまとめますので、こちらも参考までに。

スタイル毎のメリット・デメリット

連打のやりやすさは、「そうでもなくない?」という意見もあり、私の主観かもしれません。有名なベーシストを4名挙げてみました。youtubeにも演奏動画がたくさん上がっているのでスラップの動画を見てみるとそれぞれのスタイルが見られて面白いです。

親指上むき 親指下向き
メリット
  • サムアップが使える
  • テクニカルなフレーズに対応しやすい
  • サムピングの連打がやりやすい
  • ベースを低く構えても弾ける
デメリット
  • ベースを高く構えないと弾きづらい
  • サムアップが使えない
有名なベーシスト
  • マーカス・ミラー
  • ビクター・ウッテン
  • フリー(RedHotChiliPeppers)
  • KenKen

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